【ジブリ君たちはどう生きるか考察】眞人が石で頭を傷つけた理由

眞人が石で頭を傷つけた理由を考察していきます。

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眞人が石で頭を傷つけた理由

眞人が石で頭を傷つけた理由を考えていきましょう。

眞人は自分の頭を傷つけることで、怒りを表現しています。

人間は怒りを感じた時に攻撃性が他者(外側)か自身(内側)に向かうかで行動が変わります。

怒りの攻撃性力学

人間はストレスを感じた時に自律神経の乱れが起きます。交感神経へ乱れると攻撃的になり他者へ攻撃性が強くなってしまいます。副交感神経へ乱れると鬱状態となり自分に対する攻撃性が強くなってしまうのです。この自律神経の揺らぎを穏やかにすることで、精神的に安定した状態になります。

彼は直接的に怒りを表現することができず、自分を傷つけるという行為で怒りを間接的に伝えているのです。

次に何に対し怒りを感じているのか見ていきます。

眞人は多くの怒りを感じていますが、怒りを他人に向けるタイプの人間ではないのです。

彼が怒りを表現するまでに至ったのか、石で頭を傷つける前に起こった出来事を見ていきましょう。

転校初日に父から車で登校しようと言われるシーンでは、眞人の表情は暗くとても嫌そうに見えます。

更にそれを心配そうに見ている夏子が描かれています。

戦時中に車を持っている家で、食事も豪華でありながら不満そうな表情を浮かべていることからも、眞人の中にある隠された怒りがよく表現されているシーンです。

石で頭を傷つけた後も、父親はいじめられたのかと大騒ぎをし学校に乗り込もうとします。とても愛情深い父親なのですが、眞人の表情からも「いや、違う違うそうじゃない」という声が聞こえて来そうなくらい頓珍漢な行動をしています。

眞人は物わかりのよい”良い子”として生きているので、直接的に暴れたり不良になって怒りを表現しません。

いい子として間接的に怒りを表現しているため、大叔父に跡を継げと言われた際に頭の傷を触りながら「僕にも悪意があるから、悪意のない世界では生きれない」と答えるのです。

怒りの表現方法

子供の怒りの表現方法として、いい子は引きこもりや自傷行為で表現する。活発な子どもは不良として怒りを表現する。どちらも表現方法が違うだけで、怒りを表している。

眞人が石で自分の頭を傷つけた理由を考察してみました。

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