僕と頭の中の落書きたち【解説】病まないために必要なこと

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僕と頭の中の落書きたち

アダムが統合失調症になった理由

両親の離婚で父は出ていき、母は気落ちしている。

父に捨てられ、母は笑っておらず悲しんでるのは自分のせいという罪悪感で子供は自身を責めてしまうのだ。

自分を責める言葉が、自身の頭の中で言っているだけなのだが、次第に頭の中か外から言われているのか分からなくなることで統合失調症になってしまう。

自分を責めることがやめられないと鬱になり統合失調症などの精神病になってしまう。

この作品はそんな自分責めの罪悪感の乗り越え方を教えてくれる。

再婚でさらに症状が悪化

母が再婚し新しい父ができたことにより、完全に安全基地を失ってしまう。

母の愛情が新しい父へ向けられると思い、自分の居場所がなくなってしまうのだ。

幻覚の友達

3人の幻覚の友達が出てくる理由は、本来の人格を守るための防衛本能だ。

本来の人格は辛いことに絶えれず死を選ばないよう出てくるのが他の人格であり、人格が入れ替わってしまうのが多重人格なのだ。

病院に行けど治らない理由

統合失調症と診断され、母は躍起になって病院をめぐる。

なんでもするからこの子を直してほしいと様々な病院に行くが一向に良くならない。

子どもが病気であることを認められず、自分の悲しみにしてしまっているので病気は良くならないのだ。

ありのままを認めないと精神病は良くならない

子どもがどんな状態であってもそのままを認め、あなたが生きているだけで私は幸せですと伝えてあげないと病気は回復しない。

子どもは自分が病気であることで母を悲しませている。こんな自分はダメだと思い込んでしまっているからだ。

他者を自分の悲しみにしてはいけない

相手を自分の悲しみにしてしまうと、その人は自分を責めて罪悪感にかられてしまう。

罪悪感にかられると鬱や統合失調症、最悪の場合は自ら死を選んでしまう。

自分がいることでこの人が悲しんでいる。私がいるから皆が不幸になるのだと追い込まれていくのだ。

他責が人を壊す

母はアダムを愛していないわけではないが、アダムを自分の悲しみにしてしまっている。

そのことに気が付いておらず、病気を治せと言いありのままの息子を認めず間接的に息子を責め続けている。

人はそう言われ責められていると病気の私はここにいてはいけないのだと思うようになってしまう。

他人と過去は変えることはできない。息子のせいにし続ける他責のままの母親は変えることは出来ない。

母は他責の下にある自分のせいでこうなったという、自責に向き合うことができないからアダムを責め続けるのだ。

自責の念に向き合うことは、アダムのように病気になってしまう可能性があるほど苦しいことである。だから他責でその感情を隠すのだ。これを補償行為といい人間の持つ防衛本能である。

他責を向けられお前が悪いと責められた人は、自責の念に駆られてしまう。

新しい出会いで人生は変わる

新しい学校で好きな女の子と出会い、新しい父ができることでアダムの人生が大きく変わっていく。

他責で居続ける人は避け、本物の愛を知っている人を探すことが病気を治すためには一番良いのだ。

病まないために自分の秘密を打ち明ける

自分の秘密を打ち明けてそれを相手に認めてもらうことで病気は回復に向かう。

ダメな自分と責め続けると病気になるが、自身のダメな部分を認めることができるといいのだ。

自分でダメなところを認めることができると良いが、中々難しいことである。

自分にできないのであれば、ダメな自分をさらけ出し認めて愛してもらうことで私はこのままここにいていいのだと思えるようになる。

▽ダメな自分を認める方法▽

彼女から自己開示

彼女にも貧しい家庭という秘密があった。こんな貧しい生活をしている私は愛されるはずがないと思っているのでアダムに秘密を隠すのである。

アダムもこんな病気の僕は愛されないと思っているので病気を隠し続ける。

彼女の家庭環境がアダムにばれ、彼女は「こんな私は愛されない」と初めてダメな自分を自己開示する。

アダムはそんなこと関係ないと愛することを辞めなかった。

本物の愛を見つけるためには自らが自己開示をする必要があるのだ。

追い詰められていくアダム

愛する彼女を見つけ幻聴も収まり薬を飲まずに生活をしていた。

しかし、薬を飲んでいないことが母にばれてしまい追い詰められていく。

母のダブルバインド(二重メッセージ)

母はあなたが私の全てと愛を伝えるが、薬を飲んでいないアダムを責める。

薬を飲まないアダムの選択を認めず、無意識で自分のコントロール下に置きたいのだ。

あなたのことが大切と言いながら、『病気を治せ。そうしなければ私が悲しいだろう』と裏のメッセージがある。

私の全てと愛を伝えているが、そのままのお前ではダメだと二重のメッセージになっているのだ。

二重メッセージを受け続けると人は頭が混乱して病んでしまう。

母は愛していないわけではないが、本当の愛し方を知らないだけなのだ。

二重メッセージとは

怒らないから正直に話してごらんと言うから話したのに、怒ってくるなどである。

居場所がなくなる

母が妊娠をし、母の愛情は赤ちゃんに向かうと思い完全に安全基地を失ってしまう。

安全基地を失い、薬を飲んでいないことで学校を休学することになり居場所がなくなってしまう。

アダムは自分の居場所がなくなり次第に追い詰められていく。

新しい父は本当の愛を知っている

アダムは再婚相手の父をお前のせいでこうなったと責めていたが、父は本当の愛を知っておりずっとアダムを愛し続けていた。

赤ちゃんが生まれることになった際、取り乱しているアダムに対し「僕はどこにも行かないよ」と伝えるのである。

自分のせいで前の父は居なくなり、母は新しい父や赤ちゃんに奪われ一人ぼっちと思っているアダムに対して君がどうであろうと「僕はどこにもいかないよ」と最大級の愛情表現をする。

しかし、他責でいるアダムには言葉は通じないのである。

他責でいる人を救うには本物の愛しかないがしばしば言葉が通じないことがある。

他責の人に愛はすぐには届かない

新しい父は休学を阻止するために、学校長へメールを送っているにも関わらずアダムには伝わらない。

他責でいる人には愛が中々伝わたないのだ。

休学になり追い詰められた結果

赤ちゃんに居場所を奪われ、学校も休学させられてしまい完全に逃げ場がなくなってしまったのだ。

追い詰められ逃げ場がなくなった人は死を選ぶしかなくなる。

ダメな自分は愛されないと声にだすことが大切

こんなダメな自分は愛されない、生きていてはいけないと声に出して相手に伝えることが重要である。

声に出して相手に伝え自己開示をすることで、初めて相手に届くのだ。

愛する人なら、「あなたはダメなんかじゃない、そんなあなたを愛している」と彼女のように言ってくれるのである。

本物の愛とは、そのままの相手をそのまま愛することなのだ。

この世でたった一人でも見方を見つけること

病まないためには、この世界でたった一人でもいいので自分のダメなところも愛してくれる人を見つけることだ。

愛の層を知る

他責で怒りに身を任せているのは、その下にある自分のせいでこうなったを隠すための防衛本能である。

自分のせいでこうなったという罪悪感の下に、愛がある。

その愛を知ることで自責や他責の他人、自身を救うことができるのだ。

自分を愛することで他人を愛することができる

ダメな自分を愛することができると、他人のダメな部分も愛することができるようになる。

他人を許せないとなっているときは、失敗してしまう自分を許せないからそれが投影されているのだ。

自分を許し愛することでそれが相手に投影さる。

周りは愛だらけになる

自分を愛することでそれが周りに投影されるので、周りが愛だらけになるのだ。

自分を愛せないと自分自身が敵になり、それが投影されて周りが敵だらけになってしまう。

周りが敵だらけの中生きることはとても苦しいことである。

アダムのように周りが敵だらけになり、居場所が失われ自分を責め病気になってしまうのである。

人生は世の中にある愛を見つけること

自分を許し愛さなければと思うとそれが強化され、逆に出来なくなってしまう。

毎日楽しく過ごすことで自分の気持ちにも余裕がでてくる。

楽しく過ごすためには、世の中にある愛を見つけることだ。

愛する人、好きなお菓子、好きな場所など自分がワクワクするものを沢山見つけることである。

世の中にある愛を沢山見つけることで余裕ができ自分も愛し、他人もゆるすことができるのだ。

世界中には愛が溢れている。病まないためにはこの世界でたった一つでも愛するものを見つけることだ。

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